2019.01.14 06:15多良間へ「姉ちゃん、あれが多良間よ」突然肩を叩かれ、声も出せずに振り向くと陽にやけたおじいさんが立っていた。オリオンの発泡酒を片手に、頬を赤く染めくしゃっとした笑顔で窓の方を指差している。おじいさんの指先を追うように窓にへばりつき目を凝らすと、きらきらと揺れる水平線の向こうに島らしき黒い影がみえた。 9月。まだ夏真っ盛りの石垣島。竹富島へ行こうと早く起き出した私は離島ターミナルへむかった。いくつ...