5→6

雨が降るまえにする独特のにおいがした日。
しばらく経つと開けたままの窓から窓際で寝転ぶ私の顔に、雨がチラリとかかって、すっと染み込んだ。
ひとに教えてもらった本を読んでいたら、ちょっと泣けてきて、知らない間にア、と寝ていた。

つぎの日

今日は時間の流れが遅い。
なんども時計を見るけど進んでいるのはせいぜい数分。
待ちに待った帰り道、何処かから視線を感じてあたりを見回すと猫に見下ろされていた。
夜突然に電話が鳴った。電話だと1時間なんてあっけなく過ぎるのに。

つぎのつぎの日

話すのが楽しかった日。
なにか、絶妙な所で分かり合えたり、尊敬できる人がいることはとても幸せなことだと思う。なんというか相手に惚れ込むような、そんな感覚!ほんの一部しか知らないけど私にはそれがその人の全てで、ただその切れ端の一部まで魅力的だと思うような。
昨夜に続き再び電話が鳴る。電話越し、なんだか涙が溢れているようで声がふにゃふにゃしていたけど、しらない間に普段の声になってて安心した。私は特に名言を言ってあげることも出来ず、うんうん、と話を聞くことしかできない。私がきくことで少しでも心が軽くなれば。

1日空いてつぎの日

ひとつ、終わりが見えた日。終わるということは同時にこれから始まるということの目印なのだろうと、思う。

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